REFORM COLUMN

空き巣に狙われやすい家の特徴|今すぐできる防犯対策からリフォームで実現する安全な住まいづくりまで

2025.07.07

昨今は、空き巣や強盗などニュースで目にする機会が多くなり、住宅の防犯対策も重要になりつつあります。空き巣などへの防犯対策をする際には、どのような住宅が空き巣に狙われやすいかをまず理解しておく必要があります。

また、空き巣への防犯対策には、簡易的にできるものからリフォームにより防犯性能の高い窓やドアなどに変更するなど現在の住宅の状況に合わせて対策方法を選ばなければなりません。

本記事は、空き巣に狙われやすい住宅の特徴を紹介しつつ、すぐにできる防犯対策からリフォームによる空き巣対策を詳しく解説します。これから住宅を建てようとしている方や窓やドアなどのリフォームを考えている方は、本記事を参考に防犯性能の高い家を実現する方法を学んでください。

空き巣が狙う家の特徴4選

空き巣が狙う家には特徴があり、その特徴を理解していなければ効果的な防犯対策は行えません。空き巣が狙いやすい住宅の特徴には、主に以下の4つがあります。

  • 道路から見えにくい家
  • 侵入しやすい構造になっている
  • 不在が明確な家
  • 防犯意識の低い家

道路から見えにくい家

空き巣に狙われやすい家の特徴に、大きな道路から離れていたり、道路から家の状況が見えにくかったりする点があります。

道路から家の状況が見えにくいと、プライバシーが守られやすい一方で、怪しい人が侵入しようとしている場所が道路から見えないため、空き巣に狙われやすくなります。大きな道路から離れていると、人通りが少なくなってしまうため注意が必要です。

侵入しやすい構造になっている

住宅の構造が侵入しやすい構造になっていると空き巣に狙われやすくなります。

例えば、玄関のドアや窓が古い引き違い窓になっていたり、古いサッシになっていたりする場合には簡単に壊されてしまいます。

また、庭に大きな木や目隠しになるような草木が植えられている外構を採用している場合には、侵入する場面が隠れてしまいます。

バルコニーやベランダが1階にある構造も空き巣に狙われやすくなり、ハシゴなどを使えば簡単に侵入できてしまいます。

不在が明確な家

住人の不在が明確な家だと空き巣に狙われやすくなってしまいます。

例えば、郵便ポストがいっぱいであったり、カーテンが開きっぱなしになっていたりなどの特徴が不在を明確にしてしまいます。

その他にも、夜になっても電気が点かなかったり、洗濯物が干されていない日が続いたり、車が停まっていない日が続いたりすると不在が明確になってしまいます。

空き巣は、何回も下見にきたりして犯行に及ぶ場合も多いため、日頃から不在が明確になりやすい住宅は狙われやすい傾向にあります。

防犯意識の低い家

空き巣に対する防犯意識が低いと判断されやすい家も空き巣に狙われやすい家といえる特徴です。

防犯意識が低いと判断される要素としては、古い鍵を使い続けていたり、一つの鍵しか付いていない玄関を採用していたりする点が挙げられます。

また、防犯カメラやセンサーライトが付いていなかったり、防犯ステッカーが貼っていなかったりする場合にも防犯意識が低いと判断されてしまいます。

すぐにできる空き巣対策

空き巣対策をする際には、今すぐにできる方法とリフォームで対策する方法があります。

今すぐにできる空き巣対策は、費用があまり掛からない一方で、リフォームよりも防犯効果が低い傾向にあります。今すぐにできる空き巣対策には主に以下の4つがあります。

  • 鍵の見直し
  • 窓やドアの補強
  • 照明の改善
  • 防犯製品の採用

鍵の見直し

玄関ドアや勝手口の鍵を見直すと、空き巣対策に繋がります。

住宅への侵入に5分以上掛かると、空き巣を諦める確率が上がるとされているため、鍵を増やすなどの対策は効果的です。

一つのドアに対して鍵の数を増やしたり、サムターンカバーを設置したりして鍵を開けにくくすると良いでしょう。

また、窓の鍵に関しては、通常の鍵に加えて、補助ロックを採用すると窓からの侵入を防げる可能性が上がります。

窓やドアの補強

空き巣が侵入する窓やドアの補強は、空き巣対策に効果的です。

窓の補強に関しては、防犯フィルムを貼ったり、防犯ガラスに変更したりする方法が挙げられます。

防犯フィルムを採用すると、ガラスを割って侵入しようとする際に時間が掛かるため効果的です。また、防犯ガラスを採用すると、割れにくくなったり、割ろうとする際に音が大きくなったりするため、空き巣を諦める可能性があります。

ドアの補強としては、ドアチェーンを採用したり、ドアスコープを外から覗かれにくくしたりする方法が挙げられます。

照明の改善

照明の改善も空き巣対策に効果があります。空き巣は暗い場所を好むため、照明を改善して、常に人がいる可能性があると思わせると効果的です。

照明の改善としては、人感センサー付きのライトを外に設置したり、タイマー式の常夜灯を設置したりする方法があります。

また、夜間に侵入しにくくするためにも、玄関内にタイマー付きの室内照明を採用して、夜間に自動で点灯するように設定しておくと、人がいると勘違いします。

スマホで操作できる照明を採用するのも方法の一つで、外出先からも照明をコントロールすると留守がバレにくくなるため効果的です。

防犯製品の採用

防犯製品を採用して防犯性能を高めたり、防犯意識の高い家と認識させたりすると効果的です。

防犯製品には、照明以外にも、防犯カメラや防犯ステッカーなどがあります。

防犯カメラの存在を空き巣に知らせると、それだけで侵入を防げる可能性があります。そのため、本物の防犯カメラでなくてもダミーの防犯カメラでも効果的です。

防犯ステッカーを玄関等に貼っておくと、防犯意識が高い家と認識されるため空き巣も敬遠する傾向にあります。

他にも防犯砂利を庭に敷き詰める方法であったり、スマホと連携してカメラを採用したりなどの方法もあるため、予算と相談しながら採用すると良いでしょう。

リフォームによる空き巣対策

リフォームによる空き巣対策は、費用が高くなりがちですが、適切なリフォームができれば防犯効果は高くなります。リフォームによる空き巣対策には、主に以下の4つがあります。

  • 玄関、勝手口の強化
  • 窓の防犯リフォーム
  • 外構のリフォーム
  • 防犯設備の導入

玄関、勝手口の強化

玄関や勝手口のリフォームによる空き巣対策には、玄関ドアや勝手口のドアを2ロック式のドアに変更したり、補助錠の追加であったりが挙げられます。

玄関や勝手口のドアを2ロックのものにすると、こじ開けにくくする効果があります。また、補助錠を採用すると、通常の鍵を開けられてもドアが開けられなくなるため、空き巣がされにくくなります。

玄関や勝手口のドアを変更する場合には、ドアの性能にもよりますが、約20万円〜50万円の費用が発生します。

窓の防犯リフォーム

窓の防犯リフォームとしては、防犯ガラスに交換したり、二重窓を設置したりする方法があります。

防犯ガラスや二重窓を設置すると、侵入までに時間が掛かるため、空き巣を諦める可能性があります。他にも、面格子を取り付けるのも方法の一つで、外からの侵入を防ぐ効果があります。

防犯ガラスへの交換や二重窓の設置には、一箇所につき約4万円〜30万円程度の費用が発生します。

外構のリフォーム

空き巣対策のための外構のリフォームには、防犯砂利を敷き詰めたり、フェンスの変更をしたりが挙げられます。

防犯砂利を敷き詰めると、歩くだけで音がなるため、空き巣が嫌がって侵入を防げます。フェンスを縦格子や高透過のものに変更すると、家の死角を減らせるため、空き巣対策になります。

防犯砂利の費用は、一袋で3000円程度となり、フェンスの交換には約10万円〜約50万円の費用が発生します。

防犯設備の導入

防犯設備の導入にもリフォームが必要な場合があります。

例えば、本物の防犯カメラを設置する場合には、配線などが必要となる可能性もあるため、専門家に依頼する必要があります。防犯カメラの設置には約3000万円程度の費用が発生します。

住宅の状況や周辺の環境に合わせて、どのリフォームを採用するかを検討すると良いでしょう。

まとめ

今回は、空き巣対策について、狙われやすい住宅の特徴と今すぐにできる空き巣対策からリフォームによる空き巣対策について詳しく解説しました。

空き巣に狙われやすい住宅は、人通りの少ない道路に面していて、周りから玄関や窓などが見えにくい場所に建っていたり、留守が明確で防犯意識が低く見えたりする特徴があります。

今すぐにできる空き巣対策には、鍵を見直したり、外の照明を取り入れたりができますが、効果が薄い可能性があります。

一方で、リフォームにより空き巣対策は、費用が高くなりがちですが、窓やドアを交換したり、外構を工夫したりするとより防犯効果が高くなります。

昨今では、空き巣や強盗などの被害も多くなっており、より防犯への意識が大切になってくるため、事前にリフォームを行い、狙われにくい住宅を作る工夫をしておきましょう。