REFORM COLUMN

お風呂リフォームには何日かかる?作業内容や工期を短くするコツを解説!

2025.03.11

お風呂リフォームを検討する際に、「工事期間はどのくらい必要なのか」という心配を抱いている方は多いのではないでしょうか。毎日の生活に欠かせないお風呂が使えない期間を最小限に抑えたいというのは当然の願いです。

この記事では、一般的なお風呂リフォームの工期から快適なバスタイムを早く取り戻すための工期短縮のコツまで、リフォームを成功させるための重要なポイントを詳しく解説していきます。これからリフォームを計画されている方はぜひ参考にしてみてください。

お風呂リフォームには何日かかる?

お風呂のリフォームを検討する際、まず気になるのが「どのくらいの期間がかかるのか」という点でしょう。リフォーム工事の内容によって所要日数は異なりますが、一般的な工期の目安と主な作業内容をご紹介します。

主なリフォームパターンと標準工期

リフォームパターン 標準工期 主な作業内容
ユニットバス→ユニットバス 3〜5日 既存ユニットバスの解体、新しいユニットバスの設置、給排水・電気工事
ユニットバス→在来浴室 14〜20日 既存ユニットバスの解体、下地・防水工事、タイル貼り、給排水・電気工事、浴槽・設備の設置
在来浴室→ユニットバス 5〜10日 既存浴室の解体、防水工事、新しいユニットバスの設置、給排水・電気工事
在来浴室→在来浴室 21〜60日 既存浴室の解体、下地・防水工事、タイル貼り、給排水・電気工事、浴槽・設備の設置

上記の日数はあくまで標準的な目安であり、浴室の広さや建物の状態、選択する設備によって変動します。特に古い建物の場合、予想外の問題が発見されることもあり、追加工事が必要になる可能性もあります。

お風呂リフォーム中も住み続けられる?

「お風呂をリフォームしている間、家に住めるのだろうか?」という不安を抱える方も多いでしょう。結論から言うと、ほとんどの場合は住み続けることができます。ただし、工事期間中はお風呂が使用できなくなるため、その間の入浴方法を考えておく必要があります。

近所の公衆浴場や銭湯、スポーツジムのシャワー、親戚や友人宅など、一時的な入浴場所を確保しておくと安心です。注意点として、浴室とトイレが一体型になっている場合は、トイレも使用できなくなります。この場合は、簡易トイレを設置するか、近隣の公共施設のトイレを利用するなどの対策が必要です。

また、工事中は多少の騒音や振動、粉塵が発生します。在宅勤務をされている方は、特に大きな音が出る解体作業の日程を確認し、必要に応じて外出するなどの対応を検討しましょう。

工期に影響する要因

お風呂のリフォーム工期は一概に決められるものではなく、様々な要因によって変動します。計画通りに工事を進めたいと考えるなら、どのような要素が工期に影響するのかを事前に理解しておくことが重要です。

  • 現在の浴室の状態と構造
  • 建物の築年数と劣化状況
  • 水回りの配管状態
  • 選択する設備や素材
  • 追加工事の発生可能性

ここでは、リフォームの期間を左右する主な要因を詳しく解説します。

現在の浴室の状態と構造

お風呂のリフォーム工期を大きく左右するのが、現在の浴室の状態と構造です。特に在来工法(タイル張り)の浴室からユニットバスへの変更や、逆にユニットバスから在来工法への変更は、工期に大きな差が生じます。

在来工法の浴室は解体作業が複雑で時間がかかるのが特徴です。タイルや防水層を丁寧に剥がし、下地まで撤去する必要があるため、ユニットバスの解体よりも1〜3日ほど余分に日数を要します。また、浴室の広さや形状が特殊な場合、標準サイズのユニットバスを設置するために壁の移動や床の高さ調整などの追加工事が必要になることもあります。

さらに、浴室内の設備状況も工期に影響する要素です。例えば、浴室暖房乾燥機や高機能シャワーなどの特殊設備を備えている場合、これらの撤去や移設に時間がかかります。また、現在の浴室の使用状況も考慮すべき点です。日常的に使われている浴室は湿気が多く、工事前に十分な乾燥期間を設ける必要があることもあります。

建物の築年数と劣化状況

建物の築年数と劣化状況は、予想外の工期延長を引き起こす大きな要因となります。築年数が古い住宅ほど、表面からは見えない問題が工事中に発覚するリスクが高まります。

特に築20年以上の住宅では、壁や床の下地の腐食や劣化が進んでいることが多く、これらは実際に解体してみないと状態がわかりません。下地の補修や交換が必要になると、予定していた工期から2〜5日ほど延長されることがあります。また、古い建物では防水層の劣化も進んでいることが多く、周辺の壁や床に水漏れによる被害が及んでいる場合は、その修復にも時間を要します。

さらに、過去のリフォーム履歴も工期に影響します。適切でない施工方法で行われた過去のリフォームは、予想外の問題を引き起こしかねません。例えば、正しい防水処理がされていなかったり、建築基準に適合しない方法で配管が設置されていたりすると、それらを修正するための追加工事が必要になります。

また、建物の構造自体の問題も工期を左右する要素です。木造住宅の場合、柱や梁の状態によっては補強工事が必要になることがあります。特に浴室は水を使用する場所のため、構造材の腐食が進みやすく、安全性を確保するための追加工事が発生しやすい場所です。

これらの理由から、リフォームを検討する際には、事前の現地調査を丁寧に行うことが重要です。経験豊富な業者による詳細な調査は、工事開始後の予想外の問題発見を減らし、工期の延長リスクを低減させることができます。

水回りの配管状態

お風呂のリフォーム工期を左右する重要な要素として、水回りの配管状態が挙げられます。浴室は住宅の中でも特に配管が集中している場所であり、給水管、給湯管、排水管などの状態が工事の進行に大きく影響します。

築年数が経過した住宅では、配管の老朽化や劣化が進んでいることが多く、これらの発見は解体工事を始めてからとなるケースがほとんどです。錆びや腐食が進んだ配管は、予定していた部分的な接続工事ではなく、配管全体の交換が必要になることがあります。こうした場合、工期は3〜7日程度延長されることも珍しくありません。

また、配管の位置や経路が図面と異なっていたり、過去の増改築で複雑に入り組んでいたりすると、予想以上に作業が難航することがあります。特に集合住宅では、配管経路が共用部分を通っている場合もあり、管理組合との調整が必要になるケースも考えられます。

排水管の勾配(傾斜)が不適切な場合も、修正のための追加工事が必要です。排水の流れが悪いと、使用後のトラブルの原因となるため、適切な勾配を確保するための床の高さ調整などが発生することもあります。

選択する設備や素材

お風呂のリフォームでは、選択する設備や素材によっても工期が大きく変動します。最新の高機能な設備を導入する場合や、特殊な素材を使用する場合は、標準的なリフォームよりも工期が長くなることを念頭に置いておくのが良いでしょう。

ユニットバスの場合、メーカーや機種によって納期が異なります。人気の高いモデルや特注サイズのユニットバスは、注文から納品まで1〜2ヶ月かかるケースもあります。また、高機能なシステムバスには、複雑な電気工事や配管工事が必要となり、設置に時間を要することも珍しくありません。

在来工法の浴室では、選択するタイルやパネルの種類によって施工時間が変わります。小さなモザイクタイルや複雑なパターンのデザインを選ぶと、貼り付け作業や目地処理に時間がかかります。また、天然石などの特殊な素材を使用する場合は、取り扱いに注意が必要なため、作業が慎重になり工期が延びることがあるので、あらかじめ余裕をもって計画するのが良いでしょう。

追加工事の発生可能性

お風呂のリフォームでは、当初の計画にはなかった追加工事が発生する可能性を考慮しておくことが重要です。追加工事は工期を延長させる最も一般的な要因の一つであり、事前の想定が難しいケースも少なくありません。

例えば、壁の中の配管から水漏れが見つかったり、予想以上に壁や床の下地が傷んでいたりした場合、それらを修復するための追加工事が必要になります。こうした予期せぬ問題の発見は、工期を数日から場合によっては1週間以上延長させることがあります。

また、法規制や建築基準への適合のための追加工事が必要になる可能性にも注意しなくてはなりません。特に古い住宅の場合、現行の建築基準法に適合させるための補強工事や改修が必要になることがあります。耐震性の確保や防火対策などは、安全性に関わる重要な要素であり、妥協できない部分です。

追加工事のリスクを減らすためには、事前の現地調査を詳細に行うことと、ある程度の予備日を工期に組み込んでおくのが良いでしょう。また、リフォーム会社との契約時に、追加工事が発生した場合の対応方法や費用について、あらかじめ明確にしておくことも重要です。

工期を短くするコツ

お風呂のリフォーム工事は、日常生活への影響を最小限に抑えたいと考えるのが自然です。お風呂が使えない期間はストレスになりがちですが、適切な計画と準備によって工期を短縮することは可能です。

  • シーズンを考慮した工事時期の選択
  • 信頼できる実績ある業者の選定
  • 部材や設備を事前に手配・確保

ここでは、お風呂リフォームの工期をできるだけ短くするための実践的なコツをご紹介します。事前の準備から業者選び、そして工事中の対応まで、スムーズなリフォームを実現するためのポイントを押さえていきましょう。

シーズンを考慮した工事時期の選択

お風呂のリフォーム工期を短縮するためには、工事を行う時期の選択が非常に重要です。実はリフォーム業界にも繁忙期と閑散期があり、時期によって工事の進行スピードに大きな差が生じることがあります。

一般的に、3月から4月の引越しシーズンや、年末の大掃除シーズンは住宅リフォームの依頼が集中する繁忙期です。この時期は職人や資材の確保が難しくなり、工事の着工を待つ期間が長くなったり、作業が分散されて工期が延びたりすることがあります。逆に、1月から2月の冬季や、7月から8月の夏季は比較的閑散期となり、スムーズに工事を進めやすい傾向にあります。

また、気候条件も工期に影響する重要な要素です。特に在来工法の浴室では、タイルの接着や防水工事において、湿度や気温が重要な要素となります。梅雨時期は湿度が高く、乾燥に時間がかかるため、本来なら1日で完了する工程が2日以上必要になることもあります。

さらに、メーカーの決算期や新製品の発売時期も考慮すべきポイントです。3月や9月はメーカーの決算期にあたり、在庫処分などの理由で納期が短縮されることがあります。また、新製品発売直後は注文が集中するため、納期が長くなる傾向があります。

工事時期を選ぶ際には、業者に繁忙期や閑散期の状況を確認してみましょう。可能であれば閑散期を狙って計画を立てることで、工期の短縮と共にコスト面でもメリットを得られることがあります。

信頼できる実績ある業者の選定

お風呂リフォームの工期を短縮するためには、信頼できる実績のある業者を選ぶことが何よりも重要です。経験豊富な業者は効率的な工程管理と高い技術力によって、無駄のない作業で工期を最小限に抑えることができます。

まず、複数の業者から見積もりを取り、工期についても詳細な説明を求めましょう。その際、単に工事日数だけでなく、工程表の提示を依頼することが重要です。詳細な工程表を提示できる業者は、計画性があり工期の見積もりの精度も高い傾向にあります。

次に、過去の施工事例や顧客の評価を確認しましょう。特に同じような規模や内容のリフォーム実績があると、より正確な工期の見通しが立ちます。また、業者の作業体制にも注目すべきです。職人の数や専門性、協力会社との連携体制が整っている業者は、作業のスピードと質を両立できます。特に水道工事や電気工事など、異なる専門分野の職人の手配がスムーズに行える業者は、工期の遅延リスクが低くなります。

信頼できる業者を選ぶことは、工期の短縮だけでなく、リフォームの品質確保にも直結する重要な要素です。時間をかけてしっかりと比較検討し、安心して任せられる業者を選定しましょう。

部材や設備を事前に手配・確保

お風呂リフォームの工期を短縮するための重要なポイントとして、必要な部材や設備を事前に手配・確保しておくことが挙げられます。特に人気の高い商品や特注品は納期が長くなる傾向があるため、計画的な対応が工期短縮のカギとなります。

リフォームの計画段階で、使用する浴槽やシャワー、水栓などの設備をできるだけ早く決定しましょう。一般的なユニットバスでも、注文から納品まで2週間から1ヶ月ほどかかることがあります。特に人気モデルやサイズオーダーが必要な商品は、さらに納期が長くなる可能性があります。早めに決定し発注しておくことで、工事開始後に部材待ちで作業が中断するという事態を避けることができます。特に輸入品や特殊な素材は納期が読みにくいため、余裕を持った手配が必要です。業者と相談しながら、できるだけ早い段階で内装材を確定させましょう。

設備機器の付属品や金具類も見落としがちですが、これらの小さな部品が揃わないために工事が止まってしまうことも少なくありません。特にオプション品や特殊な接続部品などは、本体と一緒に発注しておくことが重要です。

さらに、工事中に追加で必要になる可能性のある部材についても、あらかじめ業者と相談して予備を確保しておくと安心です。例えば、タイルの場合は通常必要量の1割程度多めに手配しておくと、破損や切断によるロスに対応できます。

部材や設備の事前手配は、工期短縮だけでなく、希望通りのデザインや機能を実現するためにも重要なステップです。計画的な準備で、スムーズなリフォーム工事を目指しましょう。

まとめ

本記事では、標準的な工期の目安から、工期に影響を与える様々な要因、そして工期を短縮するためのコツまで、リフォームを成功させるための重要なポイントをご紹介しました。

お風呂リフォームの工期は、現在の浴室の状態や建物の築年数、配管状況、選択する設備や素材によって大きく変動します。また、予期せぬ追加工事が発生する可能性も考慮しておく必要があります。しかし、適切な時期の選択や信頼できる業者の選定、事前の部材確保などの対策を講じることで、工期を最小限に抑えることが可能です。

お風呂は毎日の生活に欠かせない重要な空間です。快適なバスタイムを早く取り戻すためにも、計画的なリフォームを心がけてみてください。本記事がお風呂リフォームを検討されている皆様のお役に立てば幸いです。