REFORM COLUMN

トイレリフォーム費用の目安から工事内容まで詳しく解説

2025.02.28

トイレは毎日使う大切な空間であり、快適な住環境づくりには欠かせない設備です。しかし、トイレのリフォームを検討する際、「予算はどのくらい必要なのか」「どんな工事が必要なのか」など、多くの疑問や不安を抱える方も少なくありません。

この記事では、トイレリフォームにかかる費用の相場から、価格に影響する要素、さらには賢く費用を抑えるためのポイントまで、詳しく解説していきます。リフォームをお考えの方が、予算計画を立てる際の参考になれば幸いです。

トイレリフォームの一般的な費用相場

トイレリフォームの費用は大きく分けて「トイレ本体の交換のみ」と「内装工事を含めた場合」の2パターンがあります。一般的に、トイレ本体の交換の費用相場は、15万〜75万円程度です。トイレの便座のみの交換や温水洗浄便座の設置の費用相場は、5万〜15万円程度です。トイレ全体をまるごとリフォームするとなると、20万円以上の費用がかかることもあるので、予算や希望に合わせて検討するのが良いでしょう。

費用差が出る主なポイントはトイレの種類と便座機能です。また、便座機能では脱臭機能やオート洗浄・オート開閉などの有無で価格が大きく変わります。マンションの場合は排水方式や設置環境によって選べるトイレが限られることがありますが、基本的な料金は一戸建てと大きな差はありません。

トイレリフォームの費用に影響する要素

トイレリフォームの費用は、いくつかの重要な要素によって大きく変動します。適切な予算計画を立てるためには、これらの要素を事前に理解し、検討しておくことが重要です。

  • 工事の範囲
  • 選択する機器・設備の品質とグレード
  • 間取りの変更
  • 既存設備の状態

ここでは、トイレリフォームの費用に影響を与える主な要素について、それぞれ詳しく解説していきます。

工事の範囲

工事の範囲は、トイレリフォームの費用を左右する要因の一つです。最も基本的な便器の交換だけであれば、工事費用は比較的抑えられますが、床や壁のリフォーム、給排水管の交換、換気設備の更新などが加わるにつれて費用は増加していきます。

また、トイレの位置を移動させたり、広さを変更したりする場合は、さらに大規模な工事となります。間取りの変更には、壁の撤去や新設、配管の付け替えなどの工事が必要となるため、工事費用は通常の2倍以上になることも。そのため、工事範囲を決める際は、必要性と予算のバランスを慎重に検討することが重要です。

選択する機器・設備の品質とグレード

トイレの機器や設備の選択も、リフォーム費用に大きな影響を与えます。最新の温水洗浄便座には、基本的な洗浄機能に加えて、節水機能、脱臭機能、自動開閉機能、暖房便座など、様々な機能が搭載されています。これらの機能が増えるほど、設備の価格は上昇していきます。

また、便器本体の素材や品質も重要な要素です。例えば、汚れが付きにくい特殊コーティングが施された製品は、一般的な製品と比べて価格が高くなります。同様に、手洗い器や収納設備、照明器具などの付随設備についても、デザイン性や機能性の高いものを選択すると、それだけ費用は増加します。ただし、これらの設備は日常的に使用するものであり、快適性や使い勝手を重視する場合は、多少費用が上がっても良質な製品を選ぶことをおすすめします。

間取りの変更

トイレの間取りを変更する場合、工事の規模と費用は大幅に増加します。一般的な間取り変更には、トイレスペースの拡張や、手洗い場の新設、収納スペースの確保などが含まれます。これらの変更には壁の移動や新設が発生するため、それに伴って給排水管の移設や電気配線の変更なども必要です。

特に、和式トイレから洋式トイレへの変更で広さを確保する場合や、従来の場所から離れた位置にトイレを移動させる場合は、大規模な工事となります。このような工事では、床や壁の解体、新規配管の設置、新たな換気設備の取り付けなどが必要となるため、工事費用は通常の2〜3倍になることもあります。

既存設備の状態

既存のトイレ設備の状態は、リフォーム費用に大きく影響する要素の一つです。築年数が古い住宅の場合、配管の老朽化や床下の腐食、壁の劣化などが見つかることがあります。特に給排水管が古い場合は、水漏れや詰まりを防ぐために、配管全体の交換が必要になることもあります。

また、過去に行われた改修工事の状態も重要です。適切な防水処理がされていない場合や、配管の接続が不適切な場合は、追加の補修工事が必要となります。さらに、アスベストなどの有害物質が使用されている可能性がある古い建物では、特殊な処理や対策工事が必要となり、予想以上の費用がかかることがあります。

トイレリフォームの費用を抑えるためのポイント

トイレリフォームは必要な投資ですが、賢く計画を立てることで、費用をより効率的に抑えることができます。

  • 工事範囲を最小限に抑える
  • 複数の見積もりを取り比較する
  • 補助金・支援制度の活用

ここでは、快適性や機能性を損なうことなく、予算を適切にコントロールするための重要なポイントをご紹介します。工事の内容や時期、設備の選択など、様々な観点から費用を見直すことで、より経済的なリフォームの実現が可能となるでしょう。

工事範囲を最小限に抑える

トイレリフォームの費用を抑えるためには、まず工事範囲を必要最小限に抑えることが重要です。例えば、給排水管が問題なく機能している場合は、便器の交換と床材や壁紙の張り替えだけに工事を限定することで、大幅な費用削減が可能です。また、既存の収納や手洗い器が使用可能な状態であれば、これらを活かしながら部分的な改修を行うことで、工事費用を抑えることができます。

さらに、工事のタイミングも重要です。キッチンやお風呂など、他の水回りのリフォームと同時に行うことで、工事費用や諸経費を抑えられることがあります。ただし、将来的な大規模修繕が必要になる可能性がある場合は、その時点で一括して工事を行う方が結果的に経済的となる場合もあるため、慎重な検討が必要です。

複数の見積もりを取り比較する

リフォーム費用を適正な範囲に抑えるためには、複数の業者から見積もりを取ることが非常に重要です。一般的に3社以上の見積もりを比較することで、適正な価格帯や工事内容の違いが明確になります。見積もりを取る際は、工事内容や使用する設備、材料の詳細、保証内容などを細かく確認し、単純な価格だけでなく、提供されるサービスの質も含めて総合的に判断することが大切です。

また、見積もり時期によっても価格は変動します。一般的に、工事が込み合う春や秋を避け、比較的空いている時期を選ぶことで、より良い条件での契約が可能になることもあります。ただし、あまりに安価な見積もりには注意が必要で、工事品質や保証内容に問題がないか、しっかりと確認することが重要です。

補助金・支援制度の活用

トイレリフォームの費用負担を軽減するために、各種の補助金や支援制度を活用することが可能です。例えば、省エネ性能の高い設備への交換や、バリアフリー化を目的としたリフォームの場合、国や地方自治体から補助金が受けられることがあります。特に高齢者や障がい者のための改修工事については、介護保険制度による住宅改修費の支給対象となる場合もあります。

また、住宅リフォーム減税や、住宅ローンの金利優遇制度なども活用できる可能性があるので、事前に情報を集めておくのが良いでしょう。ただし、これらの制度は年度によって内容が変更されることがあるため、工事を計画する際は、最新の情報を確認することをおすすめします。なお、補助金や支援制度の申請には、工事着工前の手続きが必要となるケースが多いため、早めに情報収集を行い、計画的に進めましょう。

まとめ

本記事では、トイレリフォームにかかる費用の相場から、価格に影響を与える様々な要素、そして費用を抑えるための具体的なポイントについて解説してきました。

トイレリフォームの費用は、工事の範囲や設備のグレード、既存設備の状態などによって大きく変動します。適切な予算計画を立てるためには、これらの要素を十分に理解し、自身のニーズと予算のバランスを考慮することが重要です。また、複数の見積もりを比較検討し、利用可能な補助金制度を活用することで、より経済的なリフォームの実現が可能となります。快適な住環境づくりのため、この記事で紹介した情報を参考に、賢くリフォームを進めていただければ幸いです。